個人情報保護・債権回収の法律ガイド



個人情報保護法上の個人情報の利用目的の通知・公表

個人情報保護法上の個人情報の利用目的の通知・公表について

通知は、本人に書面で交付する方法で行います。また、公表は、ホームページで表示したり、店頭に掲示したりして行います。

個人情報の利用目的の通知や公表について

個人情報保護法においては、個人情報取扱事業者は、個人情報を取得したら、速やかにその利用目的を本人に通知・公表しなけらばならないことになっています。

法律上は、通知の方法については具体的には規定されていません。経産省信用分野ガイドラインや金融庁ガイドラインでは、原則として書面で通知するとされています。

他方、公表については、ホームページで表示したり、店頭で掲示したりと、できるだけ個人情報を取得する可能性がある人が認識しやすい方法で行うのが適切と思われます。

利用目的の本人への明示について

個人情報取扱事業者は、本人との間で契約を締結する際に、契約書やその他の書面に記載された個人情報を取得する場合には、利用目的をあらかじめ本人に明示しなければならなりません。このような場合は、事業者が書式等を用意していることも多いです。

また、この利用目的をあらかじめ本人に明示するという方法も、法律上は規定されていません。

ただし、取得する時点までに本人が明瞭に認識できる状態に置かなければなりませんので、金融庁ガイドラインでは、次のようなことが必要であるとしています。

■利用目的の明示は書面で行うこと

■あらかじめ作成された書面を用いる場合には、文字の大きさや表現方法を変えるなどして、個人情報の取扱いに関する条項が他の条項と明瞭に区別されていること

関連トピック
与信取引と利用目的の同意について

利用目的に関しては、本人の同意を得る必要はありません。 個人情報保護法では、利用目的に関しては、本人の同意を得ることまでは要求していません。

与信取引の場合は、本人の意に沿わない利用のされ方をされるのか?

そういうことではありません。

与信取引の場合は、個人情報の取得が取引の前提になっていますので、信用供与を受けるために、本人の意に沿わない利用目的であっても、やむを得ず、事業者に個人情報の取得を認めることがあります。

このような場合、利用目的を勝手に事業者が決められるということになりますと、本人の権利利益が著しく害されるおそれがあります。

ですので、経産省信用分野ガイドラインや金融庁ガイドラインでは、与信事業で個人情報を取得する場合には、利用目的について本人の同意を得ることが望ましいとしています。

仮に販売促進目的で個人情報を利用することに同意しなかったことで、信用取引を拒否された場合

そのような個人情報を利用することに同意しなかったことを理由に信用取引を拒否したり、取引上の優越的な地位を不当に利用して、与信業務以外のダイレクトメールの送付に同意することを与信の条件としたりするのは、経産省信用分野ガイドラインや金融庁ガイドラインで禁止されています。

事業者が利用目的の変更をすることについて

個人情報保護法上、利用目的は、変更前の利用目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲内であれば、本人の同意がなくても変更できます。

ただし、当然、この範囲を超える場合は、本人の同意が必要になります。

『相当の関連性を有すると合理的に認められる』か否かの判定

これは、経産省信用分野ガイドラインによると、本人がそのような変更を想定することが困難な範囲であるか否かによって判断することになるとされています。

利用目的が特定されていない場合

その場合、事業者としては、消費者に利用目的に従った取扱いがなされていないとして、利用停止や消去を求められかねませんので、できる限り特定することが必要かと思われます。


個人情報保護法とセンシティブ情報
与信取引と利用目的の同意
個人情報保護法の対象になる事業者
個人データを第三者に提供する場合
差押えができる動産

個人情報保護法上の個人情報の利用目的の通知・公表
個人情報保護法の利用目的の特徴
個人情報の漏洩や安全管理
不動産の差押え
差押えができる債権

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